海外を見たからこそ分かる。ニッポンの子供達に足りないもの
ニュージーランドでシュタイナー教育と
一般教育、両方を受けたからこそ感じること
があります。
日本の子供たちに足りないもの。
それは圧倒的に【自己肯定力】です。
英語教室に通っていた私の生徒さん(3歳~15歳)
からもひしひしと感じました。
「自分に自信がない」
「自分は覚えが悪い」
「間違えるのが怖い」
「あの人に笑われたからもう嫌だ」
「あの子の方が英語うまいから自分はダメだ」
ネガティブな思考回路が蔓延してます。
皆こぞって自分はダメだダメだ言うんです。
正直怖い。
これって、
限りなく赤に近い黄色信号じゃないでしょうか。
実際の内閣府の調査でも証明されています。
特に10代後半~20代の若者の自己肯定感は著し
く低い。
(内閣府子ども・若者白書(旧青少年白書)平成26年版 子ども・若者白書(全体版)特集1 自己認識 より)
自己肯定感とは
自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。 自己否定の感情と対をなす感情とされる。
(日本語表現辞典より引用)
つまり自己肯定感とは
自分で自分を肯定すること。
認めること。大切にすること。
間違った自己肯定感の捉え方
例えば
【家がお金持ちで成績優秀で性格も良く友人が多い】
人がいたとします。はたから見たらその人は
最高の人生を歩んでいるように見えますよね?
きっと自己肯定感が強い
から自分に自信があって、
色々成功してるんだろうな~羨ましいなぁ~。
なんて思われがちですが、それは違います。
パーフェクトに見える人間も、
本人は自己肯定どころか
自己否定の塊だったりします。
どんなに頑張ってもどんなに成績を残しても
全く幸福感を感じてない場合もあります。
誰が幸せかって本人のみぞ決められるんです。
NZでの子供との関わり方
親は、子供が何歳になっても
"I love you"
を過剰なほど伝えています。
0歳でも20歳でも接し方は一切変えません。
人は人、自分は自分。
例え人と違う考えも持っていても家族は認めてくれる。
どんな自分の事も愛してくれる家族がいる。
そんな考えが国民全体に浸透しているので
【自分の考えを大切にする】
【人と違くても気にしない精神力】
が子供のうちから自然と付くのかと思います。
日本での子供との関わり方
日本は欧米諸国と違って、
子供がある程度大きくなったら<ひとりの人間>として
接しますよね。
「もう●●歳なんだから!恥ずかしいよ!」
「まだ●●できないの?」
「なんで分からないの?」
と早く大人になるように急かされます。
同年代の子と同じことが出来ないと親は焦ります。
こうして、
【自分は認められない】
と子供のうちから孤独感と自己否定感が自然と
刷り込まれていきます。
社会全体を挙げて、です。
怖い。
その結果が、冒頭に載せた自己認識の図表。
まとめ
成人したり社会に出たら勝手に自己肯定力がつき、自分に自信を持てる。自分を好きになる。
・・なんてうまい話はありませんし
ド根性論で何とかなる問題でもありません。
自己肯定感は子供の頃から
【育む】
ものです。
他人より勉強の点数が低くても、認める。
他人より人間関係が上手くできなくても、認める。
他人との違いを気にしているのは親自身だと気づきましょう。
われわれ親が、我が子の存在を大切に育むんです。
何歳になっても、です。
それがいつか必ず自己肯定力になります。
認めるって何?
子供の主張を認める事と、子供の好き勝手やらせるのはまったく別次元の話です。
・前者「君の意見は分かった。教えてくれてありがとう。じゃあ、どうしたら今の状況を変えられる?親としていくつかの選択肢を君に提案するね」
と一緒に問題解決に臨むこと。
・後者は「OK」
と親として何も努力しなければ提案や誘導もしない事。放棄。
海外のように、毎日熱いハグやキスをしろとは言いません。
各家庭それぞれ愛情表現の仕方は違います。
子供に親の思いが伝わればどんな形でも良いと思います。
いかがでしたか?
外国人って基本、人の意見や行動など全く気に
しないですよね。
自分をしっかりと持って、ブレることはありま
せん。
それは幼少時代から育まれてきた自己肯定力が背景にあるからです。
子供達に、想いをつたえよう。